第3節に入っていた13日、ホークスは大阪で対日本ハム4回戦を行った。それまで日本ハムには負けなし。先発した金城が初回に早くも2点を奪われたが、その裏すかさず逆転した……ものの、日本ハムは3回にも3点を挙げ金城をKOし、4回にも代わった佐藤から2点を追加した。4回表を終わって7-3のこの試合、4回裏に猛攻が始まった。5番野村以下が連打して一挙に5点を奪い逆転したのだった。その後、追いつかれたが、負けムードのこの試合を8-8の引き分けに持ち込んだ。 翌14日は藤田と高橋直樹が先発。9回を終わって2-2の同点で延長に入る。延長10回裏、1死満塁から門田のサヨナラ打が出て連勝した。藤田は完投で3勝目。 だが、15日からの対近鉄戦がよくない。ホークスは前期、近鉄に対して3勝8敗2分けと大きく負け越し、これが優勝を逃した大きな理由となる。15日(日生)、6回に門田の3ランで逆転し、先発星野が踏ん張って8回まで3-1。火消しの佐藤に交代して万全のはずが、三塁からの送球を野村が落球してサヨナラ負けを喫した。17日は井本に藤井寺で完封され(0-11)、江夏のシーズン初登板・初先発となった18日は、初回に藤原と門田の本塁打で有利に試合を進めたものの、じりじりと追い上げられ4-4の引き分けに持ち込まれた。阪急はこの節を3勝1敗で終え、首位南海に1ゲーム差に迫った。 7連勝後、いったん勢いの消えたようなホークスだが、第4節は5勝1分けと申し分ない結果だった。後楽園での対ロッテ3連戦は、藤田が完投で負けなしの4勝目を挙げ(4-2)、翌日は星野が村田に投げ勝ってこれも完投し、打線も8安打で7点を挙げて快勝(7-1)。3戦目は先発の金城が打ち込まれたが、9回に2塁打で出塁した藤原を広瀬がバントで送り、続く門田の決勝打で逃げ切った(7-6)。大阪に戻っての対クラウンライター3連戦。山内と東尾が先発した初戦は4-4で引き分け(山内は完投)。第2戦は9安打を打たれながら藤田がまたもや完投して5勝目。さらに24日は金城が完投して開幕2戦目の阪急戦以来の2勝目を挙げた。6試合で完投が5つと開幕直後の連勝を思わせた。 第5節は対阪急戦(大阪)で始まった。26日、先発した星野と白石が譲らず、また打線は南海が7安打、阪急は8安打を放ちながら決定打を放てず、延長10回1-1で引き分けた。翌日は雨で流れ、28日は絶好調の藤田が先発した。阪急は山田を立てた。取られれば、取り返す展開となったが、8回表に加藤秀司がこの試合2本目の本塁打を打ち込んで決めた(3-4)。藤田は初黒星。 そして29日からは苦手の近鉄戦(大阪)。29日、近鉄打線は先発山内と救援に出た江夏から4点を奪い、南海打線は4回の門田、9回のホプキンスの本塁打による2点にとどまり、またしても井本にやられた。30日は金城と鈴木が先発。鈴木から10安打を放ちながら、得点は7回の野村の本塁打のみ(1-2)。大阪球場が3万2000人と満員になった5月1日の3戦目は、先発星野が3点を先取されて2回0/3で降板。打線はつながらず(1-3)、阪急戦から4連敗となった。一方、近鉄は9連勝を飾った。
(写真=4月19日対ロッテ戦(後楽園)完投で4勝目を挙げた藤田と野村。同20日、門田が4回表に先制ソロ。同日、完投の星野と門田。同29日対近鉄戦の大阪球場スタンド(あっ、真ん中のオバちゃんは、あの派手好きの……)。「はばたけホークス」第3号表紙。著作権は著作権者に帰属します。)
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