2021年11月27日土曜日

前期第12節、残ったのは「クビの皮一枚」

昭和52年前期の第11節を4連勝で終えた南海ホークスは、第12節(6月14~20日)を首位阪急ブレーブスから1.5ゲーム差の2位で迎えた。

入団2年目の森口益光が先発した14日の対クラウンライター11回戦(大阪)は、初回に先制した後、2回にピアースの8号本塁打で追加点を挙げ、東尾を相手に投げる森口が7回までクラウンライター打線に得点を許さず、8回から江夏にマウンドを譲ったものの、この試合でプロ初勝利を飾った。

平和台球場に舞台を移し、延長11回までもつれた18日はサヨナラで破れたものの、翌19日は河埜とホプキンスがそれぞれ4安打、新井が3安打など、合計24安打を放ち15得点で大勝した。

一方、阪急は同じ19日、神宮での対ロッテ戦に山田が完投して9勝目を挙げ、マジック5を点灯させる。平和台での試合後、野村監督は「クビの皮一枚残った」と語ったらしい。

阪急は第12節最終日(20日)の対日本ハム戦(後楽園)で稲葉が高橋直樹と投げ合い、完投で8勝目を挙げた。

この節の終了時点で、マジックを点灯させた首位阪急と2位南海とのゲーム差は2となった。

第13節(6月21~26日)の初戦となった25日の対近鉄12回戦で南海は苦手とする鈴木に相対した。南海の先発はここまで6勝6敗の藤田学。広瀬の二塁打や4番に座った門田の14号などで鈴木を降板させ、代わった柳田から河埜がスクイズを決めて、4回までに5-0。13日の対クラウンライター戦(大阪)で延長10回を投げ切り、久々に勝利していた藤田はこの日、完封で7勝目。

26日は大阪でロッテとのダブルヘッダーとなった。金城と村田の投げ合いとなった第1試合、南海は2回に野村の8号で先制した後、5回には広瀬のタイムリーで加点。金城は7回に山崎のソロで1点差に詰め寄られたものの、そのまま完投して成績を8勝4敗とした。

第2試合も先制したのは南海だったが、先発した佐藤が乱れて1回2/3で降板となった。代わった星野がリーに満塁ホーマーを浴び、4-10と大敗した。もうひとつも落とす余裕などなかった南海だったが……。

しかし、阪急ももたつく。26日は日本ハムとのこちらもダブルヘッダー(後楽園)。第1試合、山田が永淵とミッチェルに本塁打を許して2-3と惜敗。第2試合は稲葉から山口へとつないで勝利したものの、優勝は次節に持ち越された。

(写真=6月14日(大阪)プロ初勝利を挙げた森口益光。著作権は著作権者に帰属します。) 

(Facebook: 昭和51~52年の南海ホークス)

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