2021年11月29日月曜日

浮上できないホークス:「絶対大丈夫」のはずの江夏だったが……

8月16日に始まった後期第8節、南海ホークスは大阪球場に日本ハムを迎えた。2回に奪われた1点を追う南海は、これ以上の失点を防ごうと、8回、満塁にされたところで、鈴木と投げ合った5月31日の対近鉄戦(大阪)を最後に先発することがなくなり、南海は抑え専門となっていた江夏をマウンドに送る。しかし……。

投じた初球を代打村井にスタンドへ運ばれてしまう。この試合のラジオでの実況中継を聞いていて、

「江夏が打たれるはずないやろ!」

と思ったことをよくよく記憶している。

「江夏なら、絶対大丈夫」

彼はそういう存在だったのである。

日本ハムに3連敗した後、21日、仙台でのロッテとのダブルヘッダー第1試合にも敗れてまたもや最下位に。

阪急、近鉄、南海と、関西私鉄3球団がそろってBクラスに低迷し、首位はロッテが堅持していた。

第9節(8月2328日)の初戦(大阪)、1-0で迎えた9回表に逆転され惜しい敗戦となった。近鉄の鈴木は完投で16勝目を挙げた。同じく完投したが敗戦投手となった山内は7勝9敗。25日の第9回戦は、定岡と柏原の本塁打でもらった3点を藤田が守り抜き、完封で13勝目を飾った。翌26日、平和台での対クラウンライター初戦に2-7で敗れはしたが、この試合で野村が史上初の通算1万打数を達成する。クラウンライターは第2~4戦に3連敗することになる。27日には江夏が連続11セーブとなるシーズン15セーブ目を挙げた。28日はホプキンスの2ラン2発などで7-2と快勝した。この試合に先発した佐々木は完投で3勝目。首位は変わらずロッテが堅持し、南海はロッテに4.5ゲーム離された5位でこの節を終えた。

(写真=著作権は著作権者に帰属します。) 

(Facebook: 昭和51~52年の南海ホークス)

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