後期開幕は7月4日。南海ホークスはこの日の対日本ハム戦(後楽園)に藤田が先発し、門田が15、16号、またピアースが9号を放つものの5-10で落とし、前期と同様に黒星でのスタートとなった。
後期第1・2節(7月4~11日)を2勝5敗で終え、最下位まで落ちる。続く第3節(7月12~18日)は、12~14日に平和台でクラウンライターに3タテをくらうなど、5敗1分けという惨憺たる有様だった。前節7日の対近鉄戦(大阪)から17日の対ロッテ戦(大阪)まで6連敗。この間の合計得点はわずか10となっている。18日の対ロッテ戦(大阪)では、最終回に桜井の二塁打で同点に追いつき、なんとか引き分けに持ち込んだ。
その一方、前期を最下位で終えたクラウンライターは後期第3節終了時点で9勝3敗。首位に立っていた。オールスター戦前の第4節(7月19~21日)になって、ようやく本拠地での対日本ハム3連戦に全勝し、調子を取り戻した。初戦は5回にピアースの3ランなどで4点を先取し、そして山内が1点を奪われた7回に早々と江夏を投入して逃げ切り、第2戦は2回に先に4点を奪われたものの3回から登板した佐藤が投げ切った。その間、柏原が2回に2ラン、5回に新井のタイムリーで同点に追いつき、門田の犠飛で勝ち越した。21日の第3戦は、先発金城を6回から藤田がリリーフ。0-2で迎えた最終回、藤原、門田のタイムリーで同点、さらに二死満塁で野村が放った一打でサヨナラ勝ちした。
この年のオールスター戦は23日が平和台、24日が西宮、26日の第3戦が神宮で行われ、南海ホークスからは、野村、定岡、門田がファン投票で、また金城と藤田が監督推薦で選出された。第1戦では門田が優秀選手賞、また第2戦では長嶋と並ぶオールスター戦最多となる47安打を記録した野村が殊勲選手賞を得た。2カ月後に始まる騒動を予感していたのだろうか。
(写真=オールスター第2戦(西宮)で殊勲選手賞を贈られる野村。著作権は著作権者に帰属します。)
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